礼拝メッセージ

「星の源」

 

マタイによる福音書2:1〜12 20161225

 

 クリスマスおめでとうございます!主は確かにおいでになりました。この世の暗闇を照らすために。そしてわたしたちの心を温めるために。

 

 先週、北海道ではたくさん雪が降って、その重みに耐えきれずに困り果てている人たちがいました。たくさんの人たちの交通手段がなくなって、あの日新千歳空港に泊まった人たちは六千人以上もいたそうです。心も体もこわくなってしまった人もいるでしょう。また、冬の嵐によって新潟県糸魚川(いといがわ)市では、ちょっとの油断からたくさんの人の家が焼けてしまいました。これまでの思い出や財産も奪われました。避難所から自宅を見に行ったところ、何もなかったとおじさんが言っていました。また、遠く沖縄ではたくさんのものを運べる便利な乗り物として、高いお金を払って買ったオスプレイが墜落しました。もう少しで集落に落ちそうになり、あわや大惨事でした。そして、全国あちらこちらから聞こえてくる、命を奪う事件の数々。クリスマスなのに、なぜこんな事件や事故ばかりあるのだろう。イエスさま、この地上では大変なことが起こっています!そう叫びたくなります。

 

 クリスマスの奇跡って何だと思いますか?おとめマリアからイエスさまが生まれたこと?ヨセフが全てを受け容れたこと?昔からの神さまの言葉が実現したこと?もちろん、それらも奇跡でしょう。みんな神さまが起こされたことです。でも一番の奇跡は、あなたがここにいて、わたしがここにいるということ。そして一緒にクリスマスを喜び、お祝いしているということ。イエスさまが来られたという福音を今ここで分かち合っているということです。

 

 聖書の物語に耳をすませてみましょう。

 あの日、夜の闇の中で誰が一番輝くことができるか、仲間たちと競争をしていました。それはあることを、遠くにいる人たちに知らせるためでした。でもどんなに頑張ってみても自分の力以上に輝くことはできません。だって、夜空に輝く星たちは自分で輝いているのではないのですから。みんな太陽の光を受け、そしてそれを反射させているだけのことです。それが星の命でした。太陽の光を輝かせることが星に与えられているつとめなのです。

 

 その時、わたしは神さまに言われたのです。さあ、力いっぱい輝きなさい、と。誰もが神さまに用いられたいと願っても、すべてが用いられるわけではありません。でも、与えられるつとめの大きさは同じなんだろうと思います。わたしも、もっともっと用いて下さいと願ったとしても、神さまは分け隔てをなさる方ではありません。それぞれにふさわしい仕方で、ふさわしい力を与えてくださっています。だからわたしが他よりもふさわしかったとは言いません。言いませんが、わたしを用いられた神さまの思いがきっとあるということを皆さんにお知らせしておきます。

 

 さて、力いっぱい輝きなさいと言われたわたしは、そのように用いられました。不思議な星として、また今まで見たこともない星であるということで、人々の間では噂になっていました。誰かに気付いてほしい、そう思ってわたしは毎晩毎晩、輝き続けたのです。それは、ユダヤ人の王の誕生を知らせるためでした。ベツレヘムにイエスさまがお生まれになってから、このことを知らせようとわたしが用いられたのです。

 

 すると、はるか東の方で、占星術、つまり星占いをその生業としていた人がとうとうわたしを見つけてくれたのです。そしてラクダに乗ってエルサレムにやってきました。この町に来れば、王様もいるし、きっとそこにユダヤ人の王もいるだろうと。その学者たちはこう言ったのです、「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです」。

 

 時の王、ヘロデも、またその町の人たちも皆不安になりました。どういうことなのだろうか。ヘロデ以外に王はいないはずだ。誰が生まれたというのだろう。

 

 さあ、みんなで心を合わせて不安を払拭しよう。王お抱えの祭司長や律法学者たちは言いました、聖書にはこう書いてあります、「ユダの地、ベツレヘムよ、お前はユダの指導者たちの中で決して一番小さいものではない。お前から指導者が現れ、わたしの民イスラエルの牧者となるからである」。だから、王さま、王さまの権威権力は揺るぎないものです。ご安心ください。私たちが王さまの味方です。

 

 みんなの言うことにその通りだなと思いつつ、ヘロデ王さまは占星術の学者たちをこっそり呼びつけ、どこにどんな星が現れたのかを詳しく聞いたのです。そしてこう告げました、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」、とベツレヘムへと彼らを送り出しました。

 

 学者たちがヘロデ王さまに送り出されたのを見て、わたしはまた精一杯光り輝き、それだけではなく、学者たちを導くように進んで行き、ついにあの方の上で止まりました。そうだ、そうだ、あそこにユダヤ人の王はお生まれになったのだ!学者たちはその星を見て喜びにあふれたのです。

 

 わたしも本当に嬉しかったのを昨日のことのように思い起こします。学者たちが喜ぶ姿を見て、わたしも喜んだのです。よくぞ見つけてくれた。そしてよくぞここまで来てくれた。

 

 彼らが喜ぶ姿を見て、わたしの役目はとうとう終わりました。誰にもわからないように、ひっそりと影を落とし、元の夜空へと戻ったのです。

 

 星に与えられたミッション、使命はただ、ユダヤ人の王が生まれたところを示すということでした。それが、この星が輝いた理由であり、神さまに用いられたゆえです。星の源は神さまの思いを知らせるというただ一点にありました。

 

 そして物語はここで終わりませんでした。「家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って帰って行った。

 

 学者たちは幼子を礼拝し、宝を献げたのでした。黄金、乳香、没薬。これらは大切なものであるのと同時に、なくてはならぬものばかりでした。黄金、当時の取引手段は物々交換、特に黄金は価値があるものとされています。乳香、占星術の学者たちであるということは、その術を行うとき香を焚き、その煙で占っていたのでしょう。仕事に使うものでもありました。没薬、長い長い旅をする時、必ず必要なのは薬であり、なかなか手に入らないものであればあるほど必要なものだったでしょう。

 

 これらはすべて宝、というよりはなくてはならぬもの、つまり彼らにとっては宝だったのでしょう。それらを献げる相手にふさわしい、と信じて遠い東の果てからやってきたのです。

 

 そしてここでも夢の中で神さまはお告げになりました、ヘロデのところへ帰るな、と。ヘロデは見つかったら知らせてくれ、わたしも行って拝もうと言っていたけれども、また自分たちの仕事である占星術で占ったわけでもなく、まして自分たちをここまで導いてきた星はもう消えてしまった。救い主に出会ってから、彼らは自分たちの道を歩まなくても良くなったのでしょう。来た道ではなく、別の道を通って帰って行ったのです。それから先は聖書には書いてありませんが、きっとこの出来事に出会ったことにより、生き方が変わり、そして喜びにあふれつつ残りの人生を過ごして行ったに違いありません。

 

 あの時、星に導かれた学者たちは、まだお会いしていないのに喜びにあふれた、と聖書は語っています。そうです、学者たちは星が幼児のいる場所の上に止まったのを見て、ただそれだけを見て喜んだのです。その王がどういう方かも、どんな顔なのかも見ないで喜んでいます。彼らにとって、そんなことは関係なかったのでしょう。神さまの出来事を見たから喜んだのです。今日、ここの出来事も神さまに導かれ、わたしたちは分かち合っています。喜び合いましょう。それがクリスマスの福音です。

最近のものから順次アップしますので少々お待ちください。

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